いやー観てきましたよ、新しいチャイルドプレイ
先に一つ言いたいことがあるんですけど、純粋なホラーか、判断が悩む映画でした。
いや全体的にはきちんとホラーテイストに仕上がっていました。
序盤は人形と主人公の素敵な関係性をほっこりする形で映し、後半はしっかり襲われる恐怖感を描いており、その落差は分かりやすくて面白かったんじゃないかと。
更にR15指定でのグロさ、少し抑え目でしたけど、きちんと断面なども見れて良かったですね。
また作中に、『悪魔のいけにえ2』の場面も出ており、その殺し方や死体の使い方を真似たり、よくあると言えばよくある『シャイニング』でおなじみのカメラのアングルなどあり、ホラー映画好きには、嬉しく思う方もいるんじゃないでしょうか。
一応元のチャイルド・プレイより、子供を焦点に当てて作られていました。昔のチャイルドプレイのほうは、母親と息子が一緒になって戦うのですが、今作品は息子とその友達が一緒になって戦っていましたね。なので、例の『IT』やら、ホームアローンを見ている感覚でしたね。
ほんとにチャイルドプレイ感がありましたね。
じゃ、何故ホラーなのか迷ったのか、これは偏に設定にあると考えられます。
『チャイルドプレイ(昔)』では、グッド・ガイ人形に殺人犯の魂が乗り移りチャッキーと名乗る。また、大人の前ではただの人形の振りをするなど、とても狡猾な動きをしていたんです。可愛らしい人形に殺人鬼の魂というギャップが恐怖として存在してました。
しかし、今作『チャイルドプレイ(新』では安全装置を外されたバディ人形が、突然チャッキーを名乗り、機械と連携して襲ってくるわけです。そこに人間の魂はありません。
もうね、これはシンプルにSF映画なのではないかと。今作のチャッキーなんてただの機械ですよ機械。それに心が芽生えて、主人公や周りの人間を襲うんですからね。よくあるAIのサイエンスフィクション物ですよ。『アイ、ロボット』ですよ。
SF要素が絡まったホラーといえば、『エクス・マキナ』などが有名ですが、ああいったディストピアに至る過程の世界を描いたような作品は、シンプルに問題提起してるから、見やすくて好きなんです。
ただ、今作のような、現代に近づけている作品はホラー映画としては、シンプルな恐怖だけを観客に与えることが出来ず、客は他のありえそうな未来などを考えてしまう訳です。つまるところホラー映画にカテゴライズされているのであれば、SFに寄った事実が不純物として存在しているのでは、と思う訳です。
それが好きな人は勿論いるでしょう。ただ、個人的には、そういった映画はそれを目的にしている映画を観ればよいのです。ホラーを求めてホラー映画を観ているんですから。
あと怖がらせ方も、いつも通り音響による衝撃が主でした。ワンピースばりに、ドンッと鳴っていましたね。
人形の気持ち悪さをもう少し際立たせてくれたら、更に楽しめたかなと。『輪廻』に出てくる人形が個人的にはピークです。
74点くらいでした。
グロい映画を観て笑ってる現代の子供たちに警鐘を鳴らしていた作品という可能性も信じてます。